タッチケア

タッチケアで虐待のない世の中へ

茨城県に位置する社会福祉法人征峯会は、利用者様と職員の間の良好な関係を築く新しい取り組み「タッチケア」を実施しています。利用者様に対するより心温まる支援と、障害者への虐待減少、認知症の周辺症状緩和を目指しています。

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タッチケアとは

「幸せホルモン」として知られるオキシトシンを分泌させる、やさしいケア手法です。専門的なマッサージではなく、簡単な触れ合いを通じて、心をほぐし、施術者の心も受け手の心も穏やかな状態に導きます。

タッチケアとは

タッチケアの具体的な手法と効果

タッチケアはマッサージと似ていますが、手の平で一定の負荷をかけることでオキシトシンの分泌を促し、リラックス効果を高めることが特徴です。障害者支援施設ではデイルームやグループホーム、スヌーズレン室、高齢者支援施設ではレクリエーション前後など、様々な場所で施術が行われています。

実施しての変化と職員の声

タッチケアの導入後、職員と利用者様の間で穏やかな表情が増え、互いにリラックスしやすい環境が形成されています。実際に施術をした職員からは、利用者様との距離が縮まり、より親密な関係が築けているとの声が多く聞かれます。とくに、高齢者支援施設では認知症の周辺症状が緩和されるなど、実際に良い影響が報告されています。

同意書をいただいています

職員が直接利用者様のお身体に触れて施術するタッチケア。施術にあたり、利用者様やその保護者からは同意書をいただき、安心してケアを受けられる環境づくりに努めています。

タッチケアの誕生と目的

始まりは、株式会社エーワン東京様との出会いから。征峯会とエーワン東京様が共同で開発したタッチケアは、利用者様の心に寄り添い、支援者と利用者の間の信頼関係を深めることを目的としています。2021年には、このプログラムを全国に広めるため「一般社団法人日本福祉タッチケア協会」が設立されました。

タッチケアの誕生と目的

日本福祉タッチケア協会の役割

一般社団法人日本福祉タッチケア協会は、タッチケアの普及と教育を目的とし、全国の福祉施設での導入をサポートしています。また、実施技術の向上や新しい施術方法の開発も行っており、福祉の現場に革新をもたらしています。

日本福祉タッチケア協会の役割

山口教授との連携

桜美林大学の山口創教授にご協力いただき、タッチケアの科学的な根拠と効果がさらに裏付けられ、全国的な普及に大きな力を与えています。

山口教授との連携

タッチケアの将来展望と挑戦

タッチケアはただの施術技術に留まらず、高齢者ケアや認知症ケアにも応用可能です。征峯会はこれを通じて、支援者と利用者の新しい形の関係を築き、虐待のない社会の実現を目指しています。

実績:実証実験

2024 年5 月13 日に、JWT の顧問である桜美林大学の山口教授ご監修のもと行われたタッチケアの効果を科学的に検証するための実験が行われ、タッチケアにはオキシトシンホルモンの分泌量を増やし、「緊張」や「自尊感情」、「親しさ」「好意」「信頼感」「温かさ」などの項目で効果があることが証明されました。実験結果は、日本福祉タッチケア協会の会報誌で詳しく掲載しています。

実績:実証実験

実績:認知症周辺症状の緩和

特養しらとりデイサービスでのタッチケア実践によって、認知症がある利用者様の不安や帰宅願望が減り、スタッフと笑顔で過ごす時間が増えています。認知症周辺症状を緩和するタッチケアの取り組みは、2024年に関東ブロック老人福祉施設協議会で「優秀賞」を受賞し、全国大会でも金賞を受賞。その信頼性と効果は多くの方から評価されています。

実績:認知症周辺症状の緩和
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担当者: 石井