タッチケア
タッチケアで虐待のない世の中へ
茨城県に位置する社会福祉法人征峯会は、利用者と職員の間の良好な関係を築く新しい取り組み「タッチケア」を実施しています。利用者様に対するより心温まる支援と、障害者への虐待減少を目指しています。
タッチケアの誕生と目的
始まりは、株式会社エーワン東京様との出会いから。共同で開発されたタッチケアは、利用者様の心に寄り添い、支援者と利用者の間の信頼関係を深めることを目的としています。2021年には、このプログラムを全国に広めるため「一般社団法人日本福祉タッチケア協会」が設立されました。
タッチケアの具体的な手法と効果
タッチケアはマッサージと似ていますが、手の平で一定の負荷をかけることでオキシトシンの分泌を促し、リラックス効果を高めることが特徴です。施術はデイルームやグループホーム、スヌーズレン室など、様々な場所で行われています。
実施しての変化と職員の声
タッチケアの導入後、職員と利用者様の間で穏やかな表情が増え、互いにリラックスしやすい環境が形成されています。実際に施術をした職員からは、利用者様との距離が縮まり、より親密な関係が築けているとの声が多く聞かれます。
法的な問題と対策
タッチケアの施術にあたり、利用者様やその保護者からは同意書をいただいています。これによりトラブルを未然に防ぎます。
日本福祉タッチケア協会の役割
この協会は、タッチケアの普及と教育を目的とし、全国の福祉施設での導入をサポートしています。また、実施技術の向上や新しい施術方法の開発も行っており、福祉の現場に革新をもたらしています。
タッチケアの将来展望と挑戦
タッチケアはただの施術技術に留まらず、高齢者ケアや認知症ケアにも応用可能です。征峯会はこれを通じて、支援者と利用者の新しい形の関係を築き、虐待のない社会の実現を目指しています。
山口教授との連携
桜美林大学の山口創教授にご協力いただき、タッチケアの科学的な根拠と効果がさらに裏付けられ、全国的な普及に大きな力を与えています。